因果応報
エマールでニットを洗う間、なんとなくテレビを見ながらゆううつに過ごす。
ラインとかFacebookのブロックって、自分からする方が苦しいような気がした。されるのも悲しいけど。だからこういう、SNSとかラインとか、デジタルな世界は嫌い。
因果応報。
数年前、付き合ってた人と別れた後、彼はわたしをブロックした。突然じゃなくて、お互いに別れることをちゃんと話し合って決めたことだったから、別にいいんだけど、それでも少しキツかった。でも今思えば、ブロックされた私より、ブロックした彼の方がきっと心が痛んだかもしれない。汚れ役を自らやってくれてたんだなあと、今頃気づいた。
もっとさらに前の彼と付き合っていた時。私も心がつらすぎて、相手の状況を無視して思いを吐露して寝かせなかったことがなんどもあった。失礼なことを何年にもわたって言ってた。彼にとことん甘えてたけど、あれは依存だった。
10年たって、今度は迷惑をかけられたり、悩んでいる人を受け止める側になった。もう少しだけ、我慢強くあるべきではないかと葛藤する。
私がいかに元彼に迷惑をかけたかを、目の前の男性を通して改めて思い知る。
どの元彼も、なに一つの言い訳もせずに悪役をかって出て私を突き放してくれた。おかげで私は人生を立て直す力を得た。でも自分は自ら悪役ができる?自分を守ろうとしてしまわないだろうか。
ナイーブすぎるのは私なのかも。
私、誰に対しても優しく感じが良いと言われるけど、時々脇に刺したナイフで突如として相手を刺すような、語気の強いとどめの一発を言ってしまって、相手を酷く傷つけていると思う。
よく聞かれた。
どうして自分に優しくしてくれるの、と。
どうしてもこうしてもなくて。でもその説明をすべきだったのかな、と思う。