結婚してみました

私がこのブログを始めたのは、結婚相談所に入会すると決めてお金を払ったからです。うまくいくかわかりませんが、どっちに転んでもそこそこ面白い展開になるかと思って。

思い出すとつらい話。

私は学生時代まで、とてつもなく記憶力が良く、ありとあらゆることを覚えていました。それこそ、主要電車の駅の順番など丸暗記。百人一首やらいろんな前口上やら、耳に残る音の旋律のようなものが耳に残りました。それに加えて、仲間外れにされたり、親から頻繁に辛くあたられた当時の小さなことまでも事細かく覚えていました。おかげで、受験や検定試験などは短期決戦でほぼいけました。

 

20代前半の頃、痴漢とか性暴力にあいまして、突如記憶を封印するスイッチでもあるのでしょうか、その辺から記憶力が薄くなり始めました。少し精神に働きかけるような薬も飲んでいたことがあり、そのせいもあるかもしれません。耳鳴りがしたり、少し興奮が強まるような変な感覚があったりしました。

 

悲しい体験に身動きが取りづらくなったのは自己否定感のせいでした。私はつらい行為をされてもなお、相手を責めたり怒ったりができませんでした。わたしのような者が何を言っても周りは信じてくれないに違いない、被害妄想ととらえるはず。男は汚らわしいと私を見るし、女は虚言だ、あんな見た目の女にありえない、と思うはず。親に知られたら、父は泣いてくれるだろう。でも母は、世間体を気にして心配よりも怒り狂うだろう。

 

私には、身に起きた出来事よりも、周りにいる人が手のひらを返し自分を精神的に追い詰めてくるかもしれないことの方が怖くて言えませんでした。そうして、このできごとを、心の中の地下室の倉庫に封じ込めたのでした。